区分所有法法令基準日 2024年4月1日
令和6年度(2024年)管理業務主任者試験 問2
マンションに関する次の記述のうち、民法、区分所有法及び判例によれば、最も適切なものはどれか。
- 1区分所有者は、区分所有権を取得した旨の届出を管理組合に提出すれば、登記の有無にかかわらず、第三者にその区分所有権を対抗することができる。
- 2マンションに居住する区分所有者が管理費を滞納したまま区分所有権を譲渡した場合、管理組合は、当該前区分所有者が転出に際して届け出た転居場所に滞納管理費の支払を催告すれば、その到達の有無にかかわらず、有効な請求となる。
- 3マンションの敷地上の駐車場を賃借している区分所有者が、管理組合に無断で当該駐車場を外部の第三者に転貸して収入を得ているときは、管理組合は、当該賃貸借契約を解除することができる。
- 4区分所有法第3 条によって組織される区分所有者の団体は、同法第25条に基づく管理者を選任さえしていれば、当該団体として契約の当事者となることができる。
正解 肢3
出典:令和6年度 管理業務主任者試験 問2。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
マンションをめぐる民法、区分所有法及び判例の理解を問う問題である。物権変動の対抗要件、無断転貸を理由とする解除、区分所有者の団体の法人格が論点となる。
正解の根拠
賃貸借において、賃借人が賃貸人に無断で目的物を第三者に転貸し、これを使用収益させることは、当事者間の信頼関係を破壊する背信的行為にあたる。判例も、こうした場合には賃貸人が賃貸借契約を解除することができるとしている。駐車場を管理組合に無断で外部の第三者に転貸して収入を得ている本肢の事情は、まさにこれにあたる。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1: 不動産の物権変動を第三者に対抗するための要件は登記であり、管理組合への届出は対抗要件ではないから、不適切。
肢2: 相手方に対する意思表示は通知が相手方に到達した時から効力を生ずるのであり、到達の有無を問わず有効な請求となるとする点で不適切。
肢3: 無断転貸は信頼関係を破壊する行為であり、解除が認められるから、適切。
肢4: 区分所有法第47条第1項は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨等を定め、かつ登記をすることによって法人となると定めており、管理者の選任だけでは団体自体が契約の当事者とはならないから、不適切。
一言まとめ
法人格の取得には決議と登記、対抗力の取得には登記と、登記の要否で整理する。
一問一答各肢の正誤
×肢1区分所有者は、区分所有権を取得した旨の届出を管理組合に提出すれば、登記の有無にかかわらず、第三者にその区分所有権を対抗することができる。
不動産の物権変動を第三者に対抗するための要件は登記であり、管理組合への届出は対抗要件ではないから、不適切。
×肢2マンションに居住する区分所有者が管理費を滞納したまま区分所有権を譲渡した場合、管理組合は、当該前区分所有者が転出に際して届け出た転居場所に滞納管理費の支払を催告すれば、その到達の有無にかかわらず、有効な請求となる。
相手方に対する意思表示は通知が相手方に到達した時から効力を生ずるのであり、到達の有無を問わず有効な請求となるとする点で不適切。
○肢3マンションの敷地上の駐車場を賃借している区分所有者が、管理組合に無断で当該駐車場を外部の第三者に転貸して収入を得ているときは、管理組合は、当該賃貸借契約を解除することができる。
無断転貸は信頼関係を破壊する行為であり、解除が認められるから、適切。
×肢4区分所有法第3 条によって組織される区分所有者の団体は、同法第25条に基づく管理者を選任さえしていれば、当該団体として契約の当事者となることができる。
区分所有法第47条第1項は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨等を定め、かつ登記をすることによって法人となると定めており、管理者の選任だけでは団体自体が契約の当事者とはならないから、不適切。
関連条文解説で引用
- 区分所有法第47条第1項
法令基準日:2024年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。