民法・関連法令法令基準日 2025年4月1日
令和7年度(2025年)管理業務主任者試験 問40
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
- 1管理組合が原告となり、管理費を滞納している区分所有者を被告として訴訟提起し、管理費債権が確定判決によって確定した場合には、その時効期間は5 年となる。
- 2管理組合が、管理費を滞納している区分所有者に対し書面で支払の催告を行う場合には、内容証明郵便でなく普通郵便であっても、時効の完成猶予としての効力が生じる。
- 3管理費を滞納している区分所有者が死亡し相続が開始した場合には、管理費債権の消滅時効は更新され、その時から新たにその進行を始める。
- 4管理費を滞納している区分所有者がその区分所有権を第三者に売却した場合には、前区分所有者の管理費債権の消滅時効は更新され、その時から新たにその進行を始める。
正解 肢2
出典:令和7年度 管理業務主任者試験 問40。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説AI解説
本問の論点
管理費債権の消滅時効について、完成猶予と更新の区別、確定判決で確定した権利の時効期間を問う問題である。
正解の根拠
催告は、支払を求める意思が相手方に到達すれば時効の完成猶予の効力を生じ、内容証明郵便か普通郵便かで効力が左右されるものではない。内容証明郵便は到達と内容を証明する手段にすぎない。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1: 民法第169条第1項は、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とすると定めている。5年とする点で誤り。
肢2: 上記のとおり、普通郵便による催告でも完成猶予の効力が生じるから最も適切。
肢3: 民法第152条第1項は、時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始めると定めている。相続の開始は権利の承認に当たらず誤り。
肢4: 民法第147条第2項は、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、裁判上の請求等の事由が終了した時から新たにその進行を始めると定めている。区分所有権の売却はこれに当たらず誤り。
一言まとめ
更新は承認や確定判決のほか、強制執行等の事由が終了した時にも生じる。
一問一答各肢の正誤
×肢1管理組合が原告となり、管理費を滞納している区分所有者を被告として訴訟提起し、管理費債権が確定判決によって確定した場合には、その時効期間は5 年となる。
民法第169条第1項は、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とすると定めている。5年とする点で誤り。
○肢2管理組合が、管理費を滞納している区分所有者に対し書面で支払の催告を行う場合には、内容証明郵便でなく普通郵便であっても、時効の完成猶予としての効力が生じる。
上記のとおり、普通郵便による催告でも完成猶予の効力が生じるから最も適切。
×肢3管理費を滞納している区分所有者が死亡し相続が開始した場合には、管理費債権の消滅時効は更新され、その時から新たにその進行を始める。
民法第152条第1項は、時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始めると定めている。相続の開始は権利の承認に当たらず誤り。
×肢4管理費を滞納している区分所有者がその区分所有権を第三者に売却した場合には、前区分所有者の管理費債権の消滅時効は更新され、その時から新たにその進行を始める。
民法第147条第2項は、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したときは、時効は、裁判上の請求等の事由が終了した時から新たにその進行を始めると定めている。区分所有権の売却はこれに当たらず誤り。
関連条文解説で引用
- 民法第169条第1項
- 民法第152条第1項
- 民法第147条第2項
法令基準日:2025年4月1日現在で施行されている規定に基づく。本サイトの解説は学習補助を目的とし、法的助言ではありません。