分野別全63問

管理業務主任者試験「標準管理規約」の過去問と頻出論点

平成29年度から令和7年度までの8年度(令和2年度を除く)で、「標準管理規約」の出題は全63問です。

この分野で問われること標準管理規約

標準管理規約は、国土交通省が示す管理規約のひな形で、この試験では区分所有法との違いを意識しながら読むことが求められる分野です。本文だけでなくコメントの記述もよく素材になり、単棟型を中心に、団地型や複合用途型に特有の仕組みを問う問題も出題されています。

特に多いのは、管理費を充当できる経費と修繕積立金を取り崩して充当できる経費の区別です。会計に関連して、予算承認前の支出、使用料の充当先、剰余金の処理、収支予算案と収支決算案の手続も問われます。

機関の権限の振り分けも頻出です。総会の決議を要する事項と理事会の決議で足りる事項の区別、監事の権限と義務、理事会における理事本人の出席の原則と書面や電磁的方法による決議の範囲、議決権行使書と委任状の扱いがくり返し出題されています。役員については、選任の方法、欠格条項、利益相反取引の手続、退任後の職務続行義務が論点です。

専有部分と共用部分の境界も重要なテーマです。配管や窓ガラス、開口部の改良工事について、管理の主体と費用の負担を判断させる問題が出されています。専有部分の修繕等では、理事長の承認を要する場合と届出で足りる場合の区別が問われます。このほか、駐車場や専用庭の使用、専有部分の貸与と暴力団員の排除、規約違反行為への措置、組合員名簿の管理なども取り上げられています。

学習の順序としては、まず会計の区別と機関の権限の振り分けを固め、次に専有部分と共用部分の境界に進むと、具体的な場面に当てはめる問題にも対応しやすくなります。

年度別出題数8年度

年度標準管理規約の出題数
令和7年度9問
令和6年度9問
令和5年度7問
令和4年度6問
令和3年度7問
令和元年度10問
平成30年度10問
平成29年度5問

頻出条文複数の問題の解説で引用

条文引用された問題数出題年度
標準管理規約(単棟型)コメント第21条関係6問令和7年度・令和6年度・令和5年度・令和4年度
標準管理規約(単棟型)第41条5問令和5年度・令和4年度・令和3年度・令和元年度・平成29年度
標準管理規約(単棟型)コメント第53条関係4問令和7年度・令和4年度・令和3年度・平成30年度
標準管理規約(単棟型)第29条4問令和7年度・令和6年度・令和5年度・令和4年度
標準管理規約(単棟型)第59条4問令和7年度・令和4年度・令和3年度・平成30年度
標準管理規約(単棟型)第61条4問令和6年度・令和4年度・平成30年度・平成29年度
標準管理規約(単棟型)コメント第47条関係3問令和6年度・令和3年度・令和元年度
標準管理規約(単棟型)第17条3問令和5年度・令和元年度・平成29年度
標準管理規約(単棟型)第22条3問令和6年度・令和5年度・平成30年度
標準管理規約(単棟型)第32条3問令和6年度・令和4年度・令和元年度
標準管理規約(単棟型)第47条3問令和6年度・令和3年度
標準管理規約(単棟型)第58条3問令和6年度・令和4年度・令和3年度
標準管理規約(単棟型)コメント第15条関係2問令和7年度・令和5年度
標準管理規約(単棟型)コメント第17条関係2問令和7年度・令和元年度
標準管理規約(単棟型)コメント第22条関係2問令和7年度・平成30年度

一問一答で確認5問

  1. ×平成29年度 問31 肢1A棟の外壁タイル剥離の全面補修工事の実施及びそれに充てるためのA棟の各棟修繕積立金の取崩しには、A棟の棟総会の決議が必要である。

    不適切。外壁タイル剥離の全面補修工事の実施とその費用に充てる各棟修繕積立金の取崩しは、団地総会の決議事項である。

  2. 平成29年度 問33 肢1会計担当理事は、管理費等の収納、保管、運用、支出等の会計業務を行う。

    会計担当理事が管理費等の収納、保管、運用、支出等の会計業務を行うことは、役員の職務分担として適切である。

  3. 平成30年度 問12 肢1毎会計年度の収支予算案を通常総会に提出し、その承認を得なければならない。

    適切。同条第1項のとおり、収支予算案は通常総会に提出して承認を得なければならない。

  4. 平成30年度 問13 肢1管理費等に不足を生じた場合には、管理組合は組合員に対して、管理費等の負担割合により、その都度必要な金額の負担を求めることができる。

    適切。標準管理規約(単棟型)第61条は、管理費等に不足を生じた場合には、管理組合は組合員に対して管理費等の負担割合により、その都度必要な金額の負担を求めることができると定めている。

  5. ×平成30年度 問30 肢1総会の招集通知を発するときは、BとCの両方に対して発しなければならない。

    共有者はあわせて一の組合員とみなされ、招集通知は届け出られた1名に対して発すれば足りるから、両方に発しなければならないとする点で誤り。

令和7年度9問

  1. 問29標準管理規約

    所在不明の区分所有者への対応を素材に、所在等の探索、組合員の資格、費用の請求、訴訟提起を問う。

    正解 肢2
  2. 問30標準管理規約

    組合員等の情報の管理について、標準管理規約(単棟型)が理事長に課している名簿の作成・保管・更新・確認の義務と、閲覧請求への対応の在り方を問う問題である。

    正解 肢3
  3. 問31標準管理規約

    会計年度が5月1日から翌年4月30日までの管理組合を素材に、通常総会の招集時期、予算案と決算案の手続、予算の変更手続を問う。

    正解 肢1
  4. 問32標準管理規約

    窓ガラスの破損や交換の費用と責任が、管理組合と区分所有者のいずれに帰属するかを問う。

    正解 肢4
  5. 問33標準管理規約

    駐車場の使用について、専有部分の譲渡と使用契約の効力、届出事項、使用料の値上げ、使用料の使途を問う。

    正解 肢4
  6. 問34標準管理規約

    区分所有者が専有部分を第三者に貸与する場合の義務を問う。

    正解 肢1
  7. 問35標準管理規約

    専有部分の修繕等の承認と届出の区別、立入調査、費用負担を問う。

    正解 肢2
  8. 問36標準管理規約

    理事会の定足数と決議要件、理事会の職務の範囲、理事本人の出席、規約違反者に対する法的措置を問う問題である。

    正解 肢3
  9. 問37標準管理規約

    総会の決議を要する事項と理事会の権限で足りる事項の区別を問う。

    正解 肢3

令和6年度9問

  1. 問29標準管理規約

    管理費を充当することができる経費と、修繕積立金を取り崩すことができる経費との区別を問う問題である。

    正解 肢2
  2. 問30標準管理規約

    会計等に関する理事長の説明について、標準管理規約(単棟型)に照らして不適切なものの数を数える問題である。

    正解 肢1
  3. 問31標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における総会の招集手続のうち、招集通知の時期、通知事項、掲示による通知の代替、建替え決議等を目的とする総会の説明会の開催時期を問う問題である。

    正解 肢3
  4. 問32標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における役員の選任機関、欠格条項、補欠役員、利益相反取引の規律を問う問題である。

    正解 肢4
  5. 問33標準管理規約

    総会の会議及び議事について、標準管理規約(単棟型)に照らして適切なものの数を数える問題である。

    正解 肢2
  6. 問34標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)第32条が列挙する管理組合の業務の範囲を問う問題である。

    正解 肢4
  7. 問35標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における専有部分と共用部分の区分を問う問題である。

    正解 肢3
  8. 問36標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)の総会の決議要件、予算変更の手続、議決権の代理行使を横断する問題である。

    正解 肢3
  9. 問37標準管理規約

    標準管理規約の三つの型に関する記述から、不適切なものの数を数える問題である。

    正解 肢3

令和5年度7問

  1. 問9標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における総会の決議事項と理事会の決議事項の切り分けを問う。

    正解 肢3
  2. 問10標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における第三者への使用許可、駐車場使用料、管理費の充当先を問う。

    正解 肢4
  3. 問27標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)において、修繕積立金を充当できる費用と管理費で賄う費用の切り分けを問う。

    正解 肢2
  4. 問28標準管理規約

    専有部分の占有者等に関する標準管理規約(単棟型)の規律を問う。

    正解 肢1
  5. 問35標準管理規約

    標準管理規約における役員の選任方法、理事の報告義務の相手方、役員の報酬、及び監事の権限の性質を問う問題である。

    正解 肢2
  6. 問36標準管理規約

    専有部分の修繕等の手続と、共用部分である開口部の改良工事の費用負担及び実施主体を問う問題である。

    正解 肢4
  7. 問37標準管理規約

    規約違反行為等への措置について、警告の相手方、差止め訴訟の機関決定、使用禁止請求の手続、弁護士費用の可否を問う。

    正解 肢2

令和4年度6問

  1. 問12標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)が定める監事の権限と義務のうち、報告請求権と調査権、臨時総会の招集権、理事会への出席と意見陳述、理事会の招集をめぐる手続を問う問題である。

    正解 肢4
  2. 問13標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)が定める管理組合の会計について、予算承認前の支出、使用料の充当先、決算剰余の処理、会計処理に関する細則の変更手続を問う問題である。

    正解 肢4
  3. 問30標準管理規約

    修繕積立金を取り崩して充当できる経費と、管理費から充当する通常の管理の経費との区別を問う。

    正解 肢1
  4. 問31標準管理規約

    理事会の議事、WEB会議、議事録の署名、書面決議を問う。

    正解 肢2
  5. 問32標準管理規約

    議決権行使書と委任状の取扱いと代理人の範囲を問う。

    正解 肢3
  6. 問33標準管理規約

    専有部分にある配管の管理主体と、その取替え費用の財源を問う。

    正解 肢4

令和3年度7問

  1. 問12標準管理規約

    管理組合の会計と資金管理について、印鑑等の保管方法、理事会の議決事項、災害時の資金手当て、修繕積立金の運用方法の決定機関を問う問題である。

    正解 肢2
  2. 問28標準管理規約

    標準管理規約における監事の権限と義務を問う。

    正解 肢2
  3. 問29標準管理規約

    団地型マンションにおける管理費、団地修繕積立金及び各棟修繕積立金の使い分けを問う。

    正解 肢2
  4. 問30標準管理規約

    各工事に必要な総会の決議を問う。

    正解 肢2
  5. 問31標準管理規約

    理事会に出席できない理事の取扱いを問う。

    正解 肢3
  6. 問36標準管理規約

    組合員総数と議決権総数を区別して数えさせる問題である。

    正解 肢2
  7. 問38標準管理規約

    総会の決議を要する事項と理事会の決議のみで行える事項の振り分けを問う。

    正解 肢2

令和元年度10問

  1. 問12標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における管理費と修繕積立金の充当先の区別を問う問題である。

    正解 肢1
  2. 問14標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)が定める監事の権限と義務を問う。

    正解 肢3
  3. 問26標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)における専有部分と共用部分の境界を、住戸の具体的な修繕工事に当てはめて判断させる問題である。

    正解 肢4
  4. 問29標準管理規約

    標準管理規約(単棟型)別表第2が定める共用部分の範囲について、設備や配管、附属施設たる建物の扱いを問う問題である。

    正解 肢3
  5. 問30標準管理規約

    標準管理規約(団地型)における棟総会と団地総会の決議事項の振り分けを問う。

    正解 肢4
  6. 問31標準管理規約

    理事長が自己の経営する会社と管理組合が取引をする場面、すなわち利益相反取引の手続を問う問題である。

    正解 肢3
  7. 問32標準管理規約

    標準管理規約(複合用途型)に特有の仕組みを問う問題である。

    正解 肢2
  8. 問33標準管理規約

    専有部分の修繕等に関する標準管理規約(単棟型)第17条の手続を問う。

    正解 肢4
  9. 問34標準管理規約

    役員が退任した後も引き続き職務を行う義務、いわゆる職務続行義務が生じるのはどの退任事由かを問う問題である。

    正解 肢2
  10. 問36標準管理規約

    専有部分の用途に関する規約の定め方を問う。

    正解 肢1

平成30年度10問

  1. 問12標準管理規約

    管理組合の会計における理事長の職務について、標準管理規約が定める収支予算案と収支決算案の手続を問う問題である。

    正解 肢2
  2. 問13標準管理規約

    標準管理規約における管理費等の負担を問う問題である。

    正解 肢4
  3. 問29標準管理規約

    災害に備えた共用部分の工事について、普通決議で足りるか特別決議を要するかを問う問題である。

    正解 肢1
  4. 問30標準管理規約

    住戸が共同相続により数人の共有に属することとなった場合に、標準管理規約が議決権の行使と総会の招集通知をどのように扱うかを問う問題である。

    正解 肢2
  5. 問31標準管理規約

    理事会における理事本人の出席という原則と、その例外として認められる書面又は電磁的方法による決議の範囲を問う問題である。

    正解 肢2
  6. 問32標準管理規約

    専用庭と駐車場とで、使用料の改定や承継の扱いがどう異なるかを問う問題である。

    正解 肢3
  7. 問33標準管理規約

    A欄(区分所有法)とB欄(標準管理規約)の原則の組合せのうち、誤りを選ぶ問題である。

    正解 肢3
  8. 問35標準管理規約

    暴力団員への専有部分の貸与を禁止する場合に賃貸借契約へ定めるべき条項と、占有者に対する引渡し請求の手続を問う問題である。

    正解 肢2
  9. 問37標準管理規約

    マンションの管理に外部専門家を活用する場合の類型について、標準管理規約の考え方を問う。

    正解 肢4
  10. 問38標準管理規約

    標準管理規約における専有部分の範囲を問う問題である。

    正解 肢2

平成29年度5問

  1. 問12標準管理規約

    標準管理規約における管理費等の負担割合、借入れ、剰余金の処理について、最も不適切な記述を選ばせる問題である。

    正解 肢2
  2. 問13標準管理規約

    標準管理規約が定める監事の職務と権限について、義務か裁量か、働きかける相手方が総会か理事会かを区別できるかを問う。

    正解 肢3
  3. 問31標準管理規約

    標準管理規約(団地型)における棟総会と団地総会の決議事項の切り分けを問う問題である。

    正解 肢1
  4. 問32標準管理規約

    標準管理規約において、理事長の職務のうち理事会の承認又は決議を要するものと、要しないものとの区別を問う問題である。

    正解 肢3
  5. 問33標準管理規約

    管理組合の役員の職務について、標準管理規約がどの機関の権限として定めているかを問う問題である。

    正解 肢3